| 逢 魔 ヶ 時 。 |
剥き出しのコンクリートと置き去りにされた公園の三輪車、聳え立つ家々
その全てを燃やす様に染め上げていた太陽の紅はやがて青味を増していく 夕方と夜の間の数時間 逢魔ヶ時の訪れ 紅と青が混ざる静かな街は、まるで時を止めているかの様な錯覚さえ起こして、 もしかしたら本当は人など存在しないのかもしれないと思った 『逢魔ヶ時には魔物が現れる』 何処の記述だっただろうか? 紅から青へと移り変わる行く見慣れぬ窓の外に卑弥呼は何処かで読んだであろう台詞を思い出す 光から 闇へ 自分の住む世界が闇へ移り行くその間で昔の人は何を見たというのか…… 『魔物』 その単語は異様でいて現実味を帯びない フッと視線を窓から目の前の男に移した それに気付いたのか膝を着いて、自分の脚を撫でていた男が目を細めて問う 「痛かったですか?」 その台詞に首を左右に振ると「そうですか」っと微笑み また脚に視線を落とした 『魔物』
見た事も無い存在より この男の方が余程、魔物の雰囲気を漂わせて居ると思った 「ただの捻挫ですが、今日は無理に動かない方がいいでしょう」 言葉を発した男は下を向いていて表情は解らなかったが、薄く笑っているのだろうと思った こうして居る間にも遅い様で早く 部屋が濃い青へと変わり群青に染まり出す もう直ぐ夜が訪れる…… 赤屍の指が赤く腫れた箇所を撫で上げ密かな痛みが走る 「つっ…」 眉を潜める私の目に、赤屍の口が弧を掻いた様に見えた 「この脚では不便ですので、今日は泊まって行かれるといい」 そう言った赤屍に苦笑して「悪いから帰るわ」っと言ったが この脚ではバイクの場所まで行くのも難しい事に気付いて口ごもる 「クス……構いませんよ、お礼は頂きますので」 黒く染まって行く赤屍の唇が笑ったのが見えて 自分をも染めて行く黒に、寄り一層黒い影が重なっていく 唇に冷たい感触を感じて躰が震え、逃げを打つが軽く押さえ付けられる 舌が唇を嘗める感触がしてゆっくりと離されるとすぐに赤屍を睨み上げる 薄い唇が「クスクス」と笑うのが見えた
「大丈夫ですよ、これ以上ですと、逆に私の方が高く付いてしまいますからね」 そう 赤屍は『魔物』と言うよりも 「さっきのは夕食と宿代です」 『悪魔』 その言い方の方が ピッタリ合うと思う 「では行きましょう」 そう言って差し出された手を取ると 悪魔は闇から私を連れ出した fin. |
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「香狩刑」の諳无 箏夜サマから頂きました!相互記念!!!
まさか頂けると思ってなくてびっくりしました。ドキドキv
艶が!氷野には一生出せない色気がありますよ!補給補給。
あの長身を畳んでポイズンの膝を撫でる殺人鬼に最高に萌えます。
いつもは身長差で遠い顔が、自分の膝の上なわけですよ!!(卑視点なら)
くぅう〜vvv
…この後、悪徳詐欺師のような悪魔に16歳が食べられてしまわないか大変心配です(笑)
そうか悪魔に未成年淫行罪は通じない…!?(爆)
……こんな素敵なシリアス小説に馬鹿な添文書いて大変申し訳ありません!!(土下座)
諳无サマありがとうございました♪♪これから宜しくお願いします。
06.9.15