本当は誰も信じていない。



誰も、誰も、いない。



死の床についた時。
自分の周りに誰もいなくても、悲しくなることも、寂しくなることも

きっと、ない。




…早く土に還りたい。


苛烈な火も


清冽な水も


私を拒絶する。



私に似合うのは

受け入れてくれるのは、じっとりと陰湿な土だけだ。



なのに


君はいつも邪魔をする。


土を抱きしめたい。
抱きしめられたい。
微睡んでいたい。

胎児のように。


もう辞めてしまいたいのに
もう見たくないのに。



美しく、透明で、綺麗な、
それゆえに脆いものが虐げられる光景なんて。

見たくないのに
常に俯いて生きる私はその光景を嫌という程、もう見せられてしまって。





嫌いでもない、
憎くもない、
本当は何よりも大切な愛おしむべき、それを破棄していくのは身を切り裂く痛みなのに。




慟哭しながら、何故と叫ぶ。


もう目を閉じたい。耳を完全に塞ぎたい。

解放されたい。すべてから


声も喉も涸らし、私は声を張りあげる。何故!




無表情に君は答える。



「君が好きだからさ」






あぁ。




なんて。







最低な言葉。



  




end