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::彼女たちの願い::
焼き肉チェーン店。
ピンクの制服を着たウェイトレス達はそわそわしている。
「そろそろよね。」
「大体一週間だもの」
「素敵よね〜」
「イケメンよね〜」
「いいわぁ」
「「「黒帽子の君v」」」
この店のアイドルは‘黒帽子の君‘
一週間に一回来店する、穏やかな微笑みで女を射殺す、謎の帽子がチャーミーな素性不明のお兄さんである。
「来た!・・・・きゃあぁぁl!!!」
「連れがいるぅぅ!!」
「「「いやゃぁぁぁああーーーーー!!」」」
「ご注文を確認致します
キムチ、オイキムチ、カクテキ、ナムル、チャンジャ、チャプチェ、豚足、韓国風ヤッコ、ファミリーカルビ、普通のカルビ、上カルビ、カルビ塩タレスペシャル、ファミリーロース、普通のロース、上ロース、ロース味噌タレスペシャル、ファミリーハラミ、普通のハラミ、上ハラミ、ハラミ秘伝のスパイシースペシャル、ミニミニタン塩、普通のタン塩、厚切りタン塩、中落ち、熟成中落ち、カシラ、焼きシャブカルビ、骨付きカルビ、地鶏、豚、豚タン、トントロ、ホルモン、ミノ、ギャラ、ハツ、子袋、センマイ、レバー、いも焼、ネギ焼、海鮮焼、レバ刺、、牛刺し、サンチュ、チョレギ、ネギムンチ、チヂミ、タラチゲ、コムタン、ユッケジャン、カルビスープ、石焼ビビンバ、ビビン麺、冷麺、食後のアイスはイチゴ、チョコ、バニラ、ミックス・・・
以上10人前ずつでよろしいですか?」
「はいv」
「かしこまりました」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「ここはチェーンですが、味はなかなかなのですよ。楽しみにしてくださいね、卑弥呼さんv
――と、失礼。ちょっとトイレへ」
「・・・ええ。(・・・・・・・問題は味より、あの量を出せるかね・・・)」
「・・・お待たせしました、こちらキムチになります」
キムチ×10。
「(・・・・・・見ただけで、もううんざり・・・)」
「あのう……」
がしっと手を握られる。
「??」
「悔しいです妬ましいで憎いです。こっちは休日なのにダサい制服を着て肉臭い職場で汗ダラダラかいて、安給料で働いてるのに!唯一の安らぎまで貴方にとられてしまうなんて・・・!!(ほろほろと涙。)」
「はっ?」
「酷いです酷いです。長身、イケメンで、人当たりもよくて、食いっぷりもよくて、その上あの人お医者さんでしょう。時々メス拭いてるの見ます!あんな特上玉滅多に見ませんよ!!ああ酷い、密かな私の私たちの玉の輿計画」
ウェイトレスはびえぇぇぇんと泣き始める。
「(ちょっと待って。あの男がべっっらぼうに外面が良いのは認める。それだけは認める。けど食いっぷりが良いってどうよ。10人前ってそんな可愛い言葉ですませられるもん??無理でしょ異常でしょ。怪物カネゴンならぬ、化け物ニクゴンじでしょう。医者なんて最近やってないわよ。そのメスで人殺ってるのよ。ってかなに、もしかしたら私あの男のせいでこの子に恨まれてる訳?はあぁぁあ!?)」
「でも、」
ずびずびと鼻をすする。
「貴方なら、許せる」
「えっ?」
「私たちとても悔しいんです。でも貴方なら…!!」
「(じゃあ泣く必要ないじゃないの??)」
「幸せになってください!!私たち応援します。自己犠牲の大和魂で妬みも、そねみも、殺意も捨てます。だから負けないで成就させてください。禁断の愛」
エイズとか大変だって聞きますけど…っ、
キラン☆と輝く一筋の涙を残してウェイトレスは去っていった。
「(待ちなさいよ、色々待ちなさいよ。あんた大和魂の使い方おかしいいじゃないの??大和魂って死の恐怖を忘れて、粉砕覚悟で挑んでいくことでしょ??泣いて逃げちゃ駄目じゃないの。ってかなんの愛って言った?何の愛って・・・・)」
「おや、キムチが来てますねv」
「・・・・・・・・・・・あい。」
「? 卑弥呼さん?」
「うわぁぁぁあんん!!!」
そんなん勝てるかぁぁーーーーーーーーー!!!
むせび泣いて卑弥呼は逃走した。
そしてぽつりと残された男。
「・・・・・・・そんなにキムチがお嫌いだったんですね卑弥呼さん。今度から気を付けましょう・・・」

ミニミニタン塩を発音して注文する屍っていいと思いません?(奴は肉命)
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