GB*笑朔


笑師は緊張の極みにあり、心臓が破けてしまいそうだった。

なにせ自分の下にある体は柔らかくて細くて、
少しでも乱暴にしたら折れてしまうんじゃないだろうかと本気で思える。

いつまでも逡巡して動かない笑師に、朔羅は痺れを切らしたのかゆっくり起きあがる。


「笑師は、こういうことをするのは初めて?」

「そんな…!あっ、あたりまえやないでっか!
ワイは付き合ったのも、ちゃんとキスしたのも朔羅さんが初めてやで!」

「私もよ。だからすごく嬉しい。」


朔羅のストレートな発言に、照れた笑師は下を向く。

しかしその視線のには朔羅の美しい肢体
――特に胸の膨らみが映ってさらに顔を赤くした。

どんどん俯いていく笑師に、朔羅は笑って彼の長い髪に手を伸ばした。


「あのね笑師。私は今でも良く覚えてる。

貴方が私の告白を受け入れてくれた、その翌朝のこと。

あぁ、私、笑師と今日から付き合うことができる。喜びを噛みしめながら目を覚ました。

そう思いながら大きく息を吸って胸を満たす空気がたまらなかった。愛おしかった。

昨日までの景色がまるで違うもののように見えた。新鮮だった。胸が踊ったわ。

笑師。きっと貴方と結ばれたら」



「私、あの時よりもずっと幸せになれるわ」



朔羅が言い終えるか、終えないかの瞬間で笑師は朔羅を抱きしめた。


「あぁ、もうそれ以上言わんといて!朔羅はんワイを幸せ死にさせる気かいな!
それ以上言われたら自分満たされすぎて何も出来なくなる―!」

朔羅の肩に顔を埋める笑師は本気で焦っている。

彼の言葉に、朔羅はクスクス笑う。

笑師は朔羅の後ろ首を支えて、笑いを漏らす唇を塞いだ。

余裕のない、無骨な。

けれど一途なその口づけが朔羅は心の底から好きだった。